6月11日、花菖蒲を求めてふらりと出かけました。
梅雨の晴れ間、この日は本当にさわやかな一日でした。
まずめざしたのは、野村別邸。
ここは南禅寺の近く、実業家である二代目野村徳七が築造した別荘で、
「野村碧雲荘」と呼ばれています。
2006年に国の重要文化財に指定されています。
お屋敷の中に入る事は出来ませんが、横の道路側からは
外堀に咲く見事な花菖蒲はながめることが出来ます。
色とりどりの花菖蒲が見事に咲き誇っていて、
まるで光琳の屏風のような風景です。
野村別邸の前の小川。
この小川にはよく見ると、蜆がいたりするんですよ。
これは野村別邸の横の小径。
ここを抜けると、野村美術館があります。
小径を歩いていたら、実をひとつ見つけました。…椿の実?
(違っていたらご指摘ください。おじぎ)
小径の横には琵琶湖疏水から流れて来たと思われる小川があります。
シソを大きくしたような葉っぱ。小さな花が咲いていました。
子どもの頃、住んでいた社宅はこの樹が生け垣でした。
葉っぱをまるめてピーピー鳴らしたものです。懐かしかったので1枚ぱちり。
小川のトンネルはれんが造り。
小川の上流はこちら。結構、勢いよく流れています。
小径を抜けたところに「野村美術館」はあります。
6月10日はちょうど春季特別展の最終日でした。
展示されていたのは”「かな」の美”
いろいろ書が展示されていたのですが、
古くはなんと平安時代のものまでありました。
千年以上も前の書が残っているなんて、すごいですね。
この湿度の高い京の都でどのようにして保存していたのか…。
藤原定家が書いたと伝えられる書があったりして、
それにまた、びっくり。
最後は比較的新しくて与謝蕪村が絵を描いたという
宇治拾遺物語の中のお話「こぶとりじいさん」の
大きな屏風が展示されていました。
こんな大きな屏風の絵も描いていたのですね。
野村美術館にはふらりと、予備知識なく立ち寄ったのですが、
とても貴重な品々を拝見した気がします。
それにしても、京都にはいろいろな歴史的資料が、
至る所に秘蔵されているような気がしてきました…。
※野村美術館のサイトに行くと、
「展示内容・テーマ」のページに一部展示物のご紹介があります。
その2に続きます。